パンフレットとリーフレットの違いとは?特徴・用途・使い分けポイントを紹介

2024.06.28

パンフレットの翻訳は、翻訳スキルだけでなく表現力の高さなども求められます。

商品やサービスの魅力が海外の読み手にしっかりと伝わるようにしなければなりません。

今回は、パンフレットの翻訳版を作成する際の翻訳会社の選び方や翻訳のポイントについてご紹介します。

パンフレットとは?

パンフレットとは、「製本されていない小冊子」のことです。パンフレット(Pamphlet)の訳は小冊子です。

パンフレットの特徴

パンフレットは、一般的に複数の紙を針金などで中綴じ(なかとじ)したもの、あるいは紙を折って綴じずに重ねたものを指します。

製本されていない簡易的な冊子であることが特徴で、長く読み込んでもらうことを前提として作成されます。

UNESCOにより「5ページ以上49ページ未満のものを小冊子、49ページ以上の非定期刊行物は本」と定義されています。

多くの情報を記載できる

パンフレットは基本的に、1枚の紙を半分に折って複数枚を中綴じして作成するため、8ページ(4ページ × 2枚)以上から構成されます。1ページで構成される広告よりも、パンフレットの場合はある程度のページ数があるため、多くの情報を詳しく掲載できます。

情報やイメージを伝えやすい

パンフレットの場合、レイアウトや情報量の自由度が高く、写真やイラスト、図形などを取り入れてわかりやすく表現し、かつ体系的に情報の整理ができます。デザイン性にこだわることで、企業やブランドのイメージを伝えやすい利点もあります。

保存性が高い

パンフレットは保存性の高さも特徴のひとつで、手にした人はじっくりと読み込む意識が生まれます。簡易な1枚の広告はすぐに捨てられる可能性がありますが、パンフレットの場合はその意識から保存性が高まります。

パンフレットの主な用途

    企業・学校案内

    商品・サービス紹介

    広報誌・会報誌 など

パンフレットの用途としては主に上記が当てはまります。多くの情報を伝える必要があり、じっくりと読んでもらいたい場合におすすめです。
たとえば、会社案内のパンフレットの場合、会社概要から代表者メッセージ、企業理念、沿革、事業内容、働く人の声など、掲載する情報は多岐に渡ります。それぞれの項目をページごとで整理して分かりやすくし、なおかつ必要な情報を網羅できる点が強みです。

パンフレットは会社説明会や学校見学など、じっくりと検討したい人に向けて持ち帰って読み込んでもらうことを想定して作成します。
そのほか、お客様と商談する、展示会などで配布するなど、商品やサービスの営業ツールとしても活用できます。

パンフレットの一般的なサイズ

パンフレットはA4(横 210 mm × 297 mm)サイズのものが一般的ですが、大学ノートと同じB5サイズやコンパクトなA5サイズが選ばれることもあります。それ以外の紙のサイズや、特殊なサイズでも作成が可能です。
また、横長にも綴じられます。

ページ数は8ページ以上からで、ページを追加する場合は4の倍数ごとに増えていく構成です。

リーフレットとは?

リーフレットとは、「1枚の紙を折って、冊子の状態にした印刷物」のことをいいます。

パンフレットは複数枚の紙を重ねて綴じたものを指しますが、リーフレットは1枚の印刷物で構成されるため綴じることはありません。

リーフレットの特徴

リーフレットは1枚の印刷物を折った形状で、広告や宣伝などを目的として作成されます。
折り方にいくつかのパターンがあり、紙の真ん中で折った2つ折りや、紙を3等分にして折った3つ折りなどがあります。

紙を折ってページを作り出せる

2つ折りにすると4ページ、3つ折りにすると6ページに1枚の紙を区切れます。区切りごとに掲載する情報を分別することで、情報が整理された広告物となります。

サイズがコンパクト

1枚の紙を折りたたむことでコンパクトになるため、手渡ししたり携帯したりするのにも便利です。たとえば、施設案内としてリーフレットを見ながら観覧する、イベントや商品の宣伝活動として街頭などで配布する、お知らせを郵送するなどのシーンでもおすすめです。

掲載できる情報量は限られている

基本的には1枚の紙で作成するため、パンフレットに比べると掲載できる情報量には限りがあります。
そのためリーフレットを作成する際は、掲載内容を精査する必要があります。

一方で、目的やターゲットを明確にすることで、必要な情報を絞り込み掲載できます。
配布するターゲットや目的ごとにパターンを変えて作成することで、活用の幅を広げられるでしょう。

リーフレットの主な用途

    テーマパーク・観光地などのエリアマップ

    商業施設などの施設案内

    簡易的な商品・サービス紹介

    イベント・キャンペーンなどのお知らせ など

 

リーフレットの主な用途としては、上記の例が当てはまります。
テーマパークや商業施設などでは、マップやお店の情報が掲載されたリーフレットを持ち歩きながら、目当ての場所を探したりレストランを選んだりするのに便利です。

また商品やサービス紹介では、新商品ごとにリーフレットを作成したり、商品カテゴリやターゲットごとに分けたりできるため、受け取る側は必要な分だけ情報を確認できます。

ニュースレターやキャンペーン告知などをリーフレットで作成すれば、配布や受取も気軽に行えるようになるでしょう。

リーフレットの一般的なサイズ

リーフレットは、A4A3サイズくらいが一般的なサイズです。

 

【例】A4サイズ:210 mm × 297 mm

    2つ折りの場合、210 mm × 148.5 mm

    3つ折りの場合、210 mm × 99 mm

【例】A3サイズ:297 mm × 420 mm

    2つ折りの場合、297 mm × 210 mm

    3つ折りの場合、297 mm × 140 mm

 

例のようにA4サイズやA3サイズの紙を折り込むことで、スリムな形状になります。
また、折り込んだ状態で仕上げサイズをA4サイズにするケースもあります。
折り方は2つ折りや3つ折り、4つ折りが一般的ですが、それぞれ谷折りと山折りを変えることでいくつかのパターンが生まれます。

【折り方のパターン】

    2つ折り(4P

    3つ折り(6P)巻3

    3つ折り(6PZ折り

    4つ折り(8P)観音折

    4つ折り(8P)蛇腹折

    6つ折り(12P)蛇腹折

 

表面は各ページで掲載する情報を変えて、リーフレットを開いたときにはマップや写真を大きく掲載するといった工夫ができます。
折り方のパターンによってリーフレットの表情が変わるため、リーフレットの利点を活かしたデザインを検討できるとよいでしょう。

パンフレットとリーフレットの主な違い

パンフレットとリーフレットそれぞれの特徴やおもな用途を解説しましたが、それぞれの大きな違いは、「ページ数」と「情報量」に違いがあります。

構成するページの数

パンフレットとリーフレットでは、ページ数に違いがあります。
パンフレットは一般的には複数の紙を綴じた構成のため8ページ以上からとなり、あとは4の倍数ごとに増えていきます。


一方リーフレットは、A4A3の紙を2つ折りや3つ折りなど折り方によってページが構成させるため、ある程度パターンが決まっています。
主に4ページ、6ページ、8ページ、12ページで構成されています。

記載できる情報の量

パンフレットとリーフレットでは使用できる紙の枚数が異なるため、記載できる情報量も異なります。

パンフレットは、ページを増減させることで掲載する内容を自由にアレンジできます。
多くの情報を掲載することが可能なため、網羅性が高いことがパフレットの利点でもあります。

一方、リーフレットは伝えるべき情報を精査し1枚の紙に集約させます。シンプルかつメッセージ性が高いことが利点です。

パンフレットとリーフレットには掲載できる情報量の多さに違いがありますが、どちらが優れているというわけではなく、配布する用途に合わせて選択することが大切です。

パンフレットとリーフレットの一般的な費用相場

パンフレットやリーフレットの作成費用は、大きく分けて以下の内容で構成されています。

 

    ディレクション費用:ヒアリングやスケジュール管理などの費用です。

    デザイン費用:原稿の構成、デザインにかかる費用です。

    印刷費用:印刷や加工にかかる費用です。

 

これらはページ単価で費用が決まっているケースが多く、ページ数が増えるほど割安となる傾向です。
また、パンフレットやリーフレット作成の依頼先が印刷会社かデザイン会社によっても費用に違いがでます。

【印刷会社に依頼した場合】

印刷会社の多くは自社内で印刷工場を持っているため、納品までがスピーディでコストを抑えて作成できる点がメリットです。

【デザイン会社に依頼した場合】

デザイン会社に依頼する大きなメリットは、デザイン性の高いパンフレットが期待できる点です。
しかし、印刷会社に依頼するよりも割高になる点はデメリットです。

これらの要素が異なることで作成の費用に大きな差があることを踏まえて、次項で一般的な費用相場をみてみましょう。

パンフレットの費用相場

ディレクション費用やデザイン費用、印刷費用のトータルを合わせた費用相場です。
費用相場は以下を条件とした場合を想定しています。

【印刷部数:1,000部、印刷仕様:フルカラー、展開時のサイズ:A4

パンフレットの仕様

費用相場

中とじ8P

20万円~

中とじ12P

30万円~

中とじ16P

40万円~

パンフレットは、紙を折って針金などを用いて綴じます。1部を作成するための工数がかかる分、コストも高くなります。

リーフレットの費用相場

リーフレットの費用相場は、パンフレットと同じ条件を想定しています。 

【印刷部数:1,000部、印刷仕様:フルカラー、展開時のサイズ:A4

リーフレットの仕様

費用相場

2つ折り(4P

10万円~

3つ折り(6P

10万円~15万円

4つ折り(8P

15万円~20万円

リーフレットは1枚の紙ですが、同じサイズでも2つ折りと3つ折りでは3つ折りのほうが工数は増えるためコストは高くなります。
リーフレットのデザインを考える際に、この点も踏まえて検討しましょう。

パンフレットとリーフレットの費用相場を紹介しました。どちらで作成するか、コストの面も意識できるとよいでしょう。                                                                                                                                                          

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パンフレットとリーフレットを使い分けるポイントは?

パンフレットとリーフレットの違いを解説し一般的な用途もご紹介しましたが、使い分けるポイントとしてどのような点を踏まえて判断すればよいのでしょうか。ポイントは配布するときに有効に使えるかどうか、伝えたい情報量を掲載できるかどうかです。

配布するシーンに合わせて選ぶ

配布するシーンを想定して選択することがポイントです。
ある程度の見込み客に配布するのか、不特定多数の方への配布するのかの違いで使い分けができます。

見込み客への配布を想定している場合、商品やサービスの情報や特性をしっかりと知ってもらう必要があります。
商品を検討している方やその他の製品と迷っている方へアプローチできるよう、しっかりと魅力を伝えるための情報量が必要です。
この場合には、「パンフレットが向いている」といえるでしょう。

不特定多数の方への配布を想定している場合、なるべく大勢の人に配布して知ってもらうきっかけを作る必要があります。

商品やサービスについてあまり知らない方に周知したい場合、街頭や駅前など通りすがりの人に配布する、店頭に設置しておき自由に手に取ってもらうなどの方法があります。
まずはパッと手にしやすく、シンプルに情報がわかるアイキャッチとしての役割が必要です。この場合は「リーフレットが向いている」といえます。

伝えるべき情報量の多さで選ぶ

パンフレットとリーフレットが伝える情報量がどれくらいかを把握することが大切です。

伝えたい情報量は、商品やサービス内容によって異なります。
商品の説明に加えて、「独自の技術で特許を取得している」「素材の仕入れからこだわっている」など、優位性を持たせる内容やおすすめする根拠となる情報などを記載したいはずです。
限られたページ数で情報をまとめられない場合は、パンフレットのほうが自由にアレンジしやすいでしょう。

一方で新商品の紹介やニューオープンのお店など、紹介したい内容が部分的である場合は手にとりやすいリーフレットがおすすめです。
掲載する情報の多さにより、どちらの印刷物が適しているかを選択できるとよいでしょう。

パンフレットとリーフレット以外の印刷物

パンフレットとリーフレット以外の印刷物で代表的なのが、「チラシ」や「カタログ」です。
いずれも日常的に目にする機会も多いですが、具体的な定義やそれぞれを使い分けるシーンを明確に知っている方は少ないのではないでしょうか。

チラシとカタログについて、それぞれの特徴や用途について説明します。

チラシとは

チラシは、1枚の紙に宣伝する内容が掲載されている印刷物です。
片面や両面に印刷されていて、パッと見て宣伝したい内容がすぐにわかります。
イベント開催やキャンペーンなど、期間がある情報を告知する場合に向いています。

チラシの配布方法

チラシは、周囲にまき散らす「散らし」が語源です。このことからもわかるように、街中を歩く人や自宅にまで散らすようにして配るものです。

チラシは薄手の紙に印刷されることが多く、ポスティングや街頭で配布されたり新聞と一緒に折り込まれたりするなど、さまざまな告知の方法として活用されています。街頭で配布する場合には小さなサイズ、新聞折込の場合にはB4B1サイズなど、配布する方法に合わせてサイズも選択できます。

チラシは手軽だがすぐに捨てられる可能性がある

チラシは手軽に配布できるものですが、一方で、受け取った側がパっと見て不要と判断すればすぐに処分されてしまう面も持ち合わせています。
また、街頭などでチラシを配布しても受け取ってもらえないケースも多いです。
そのため、ティッシュを一緒に配る、クーポンを付けるなど、受け取ってもらったあとにすぐに捨てられない工夫も必要です。

パンフレットとの違い

チラシとパンフレットは、特性がまったく異なります。
パンフレットは複数のページがあり、情報の網羅性や体系的な構成などを備えていますが、チラシは1枚で構成されていて掲載する情報はシンプルな内容です。

リーフレットとの違い

リーフレットとチラシは1枚の紙を使うという点は共通しています。
リーフレットは折り込むことでページを作り出し、それぞれのページで記載する情報を分けるなどして構成しています。
チラシも折って配布することもありますが、新聞に折り込むときや配布の際に渡しやすくするためであり目的が異なります。

掲載できる情報量は限られている

1枚の紙面であるため、掲載できる情報は限られます。これもリーフレットと共通している部分です。

チラシ作成のコストは安価

チラシを作成する場合のコストは、パンフレットやリーフレットより安価に抑えられます。経済的に作成できる点はメリットが大きいでしょう。

カタログとは

カタログとは、製品やサービスの情報をまとめた冊子です。
パンフレットも商品などを紹介するツールとして活用されますが、カタログはより多くの情報を掲載するためページ数は非常に多いです。
長期保存できるようにしっかりと製本されていることが特徴です。

カタログの用途

カタログは、商品の画像やサイズ、型番、価格など、商品の概要を一つひとつ掲載しています。商品数も多くなるため、カテゴリ別にまとめられたり、あいうえお順に並べたりして調べやすいよう目次をつけるケースが多いです。

カタログの配布方法

不特定多数の方への配布は想定しておらず、顧客に配布して注文時に利用する方法が主な使用方法です。
ストックしておくときに、かさばる点がデメリットです。

パンフレットとの違い

パンフレットは、商品を検討できるよう知識を深めることが目的です。
使用のイメージ写真を掲載し、使用方法のポイントなどを掲載して、購入や利用を促進します。
一方、カタログは、商品を購入する際に必要となる情報をまとめて一覧で掲載しておくことが目的です。
同じ冊子タイプではあるものの、使用方法に違いがあるといえます。

カタログ作成のコストは高め

カタログの情報量は多く、カタログ自体も分厚くなります。
商品やサービスの取り扱う種類が多い場合、数百ページに及ぶことも少なくありません。
そのため、しっかりと製本する必要があり必然的にコストも高くなります。

まとめ

パンフレットは複数枚の紙を簡単に綴じた冊子タイプの印刷物、一方リーフレットは1枚の紙に折り加工を施しページ分けをした印刷物です。
この違いにより、掲載できる情報量や配布、使用の目的などにも違いが生じます。

パンフレットとリーフレット双方の特性を理解して、どちらが適しているかを判断することが重要です。

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