目的は集客ということがはっきりしているので、まずはその集客すべきターゲットを明確にすることが最初のポイントです。誰に」「何を」「どう行動してほしいのか」を明確にし、読み手の立場に立って作ることです。想定しているターゲットによって、配布エリアの設定も変われば、折込時期（曜日）も異なりますし、チラシそのもののデザインテイストや訴求ポイントも変わってきます。一般に男性の場合は平日にチラシを見ることが少ないため、男性ターゲットのチラシの場合は、土日に折込む方が効果があります。業種によって折り込まれることの多い時期（曜日）が決まっていることも多いので、競合他社のチラシが折り込まれている時期もチェックしておくとよいでしょう。また、ターゲットの性別や年齢、地域、生活スタイルや趣味・趣向など細かく設定し、その人へのご案内を作成するつもりで作成することが効果のあるチラシ作成のポイントです。誰に何をどんな風に伝えると効果的なのか？ターゲットを明確にすることで、チラシのコンセプトも決まっていきます。

チラシは目に触れてから0.2秒から0.5秒で要不要の判断が下されてしまうという一説があります。一目見ただけでそのチラシを「もっと詳しく見てみたい」と惹き付けられなければ、即ゴミ箱行きとなってしまう為、チラシにとってはこの一瞬が勝負の分かれ目となります。その短時間にて興味を抱かせるチラシを作るには、紙質や形状などのチラシそのものの仕様やデザイン、コピーライティング、写真などで目立たせるなど様々な方法がありますが、仕様で目立たせる方法は費用に直結しますので、特別な事情がない限りあまりお勧めいたしておりません。色やコピーライティング、写真はチラシのデザインとも一体となり、特に写真はインパクトを与えるための重要な要素の一つです。中でもチラシに人物写真を用いることは非常に有効で、有名人の写真を使用するはとても効果的であることがわかっています。また続きが知りたいと好奇心をあおるようなコピー(文章)も効果的です。

効果的にターゲットのキャッチに成功しても、チラシの中で伝えたいことがしっかり伝わらなければ、単に目立ったというだけで、集客から売り上げへとチラシの効果を上げることはできません。そのためには、チラシの中にターゲットに対する訴求ポイントがしっかりと設定されている必要があります。訴求ポイントは取り扱う商品・サービスとそのターゲットによって様々ですが、ターゲットの欲求を掻き立てるもの、あるいは悩み解消に繋がるものなど、ターゲットにベネフィット(製品やサービスを利用することで消費者が得られる価値のこと)をもたらす内容が含まれていることが、「買いたい」「行ってみたい」と思わせるポイントです。しかし、それだけでは足りません。お客様は他のチラシも同様に、比較検討されるものです。他のお店ではなく、あなたのお店でなければならない理由付け、他店との差別化要素が重要です。商品そのものに独自性の高い差別化要素があれば、その点が訴求ポイントになりますが、そうでない場合は、特別な目玉商品やサービス特典の設定が効果的です。

最後にターゲットに具体的な行動を起こしてもらうための仕掛けを施しておくことが、チラシの制作目的達成には不可欠です。例えば、新規店舗オープンの際には、店舗の認知度アップと集客が目的なので、店舗への誘導のために地図やアクセス情報がわかりやすく掲載されていることが必須です。またセール期間などを明記してタイムリミットを伝えることや限定のイベントや特典などの設定も、「その期間に行かないと損だ」と思わせる効果があり、ターゲットに具体的なアクションを起こしてもらうための重要ポイントとなります。